お客様よりご依頼いただいたポルシェ911カレラの塗装作業をご紹介します。
経年による塗装の割れや、浮きなどが全体的に見られます。
過去の鈑金塗装作業で適切なプライマー処理がされないまま塗装をし、サビが発生したことで、このような状態になったと考えられます。
まずは各部外していきます。
ドアを外すと穴やサビがあります。
穴が開いたフェンダーステーを慎重に外し、新品パーツに交換します。
剥離剤で塗装を溶かし、完全に剥がしていきます。
フードも以前のプライマー処理が原因と考えられる水泡のようなブツブツが全体的にありました。
細部まで磨きピカピカの鉄板になりました。
赤い部分は、黄緑の前のボディカラーです。
部分的に順番が異なる場合もありますが、大まかには以下のような層となっています。
黄緑 現在のボディカラー |
赤 以前のボディカラー |
白 サフェーサー 塗装のとまりを良くする |
パテ 凹凸を均(なら)すため部分的に必要に応じて |
黒 プライマー 防錆処理 |
鉄板 |
マットなクリーム色になりました。以前は黒だったプライマー層です。
プライマー処理の重要性は作業前の状態を見るとよく分かりますが、手抜きされることも多くあります。
弊社では一切妥協せず、一つ一つの工程をしっかりと丁寧に作業していきます。
パテを乗せ、状態をよく見ながら磨ぐことで、滑らかな面を形成します。
真っ白なサフェーサーが施され、塗装の準備が整いました。
実は、塗装ブース内はとても湿気ており、暖かいです。
水性塗料は適切な湿度が保たれていないと、粉っぽい仕上がりになってしまうため湿度が非常に重要です。
調整可能な最新の設備、高品質な水性塗料、そして職人の高い技術で美しい塗装が実現します。
1回目の塗装開始。
このライムグリーンのカラーは、色とまりの関係で通常より多い回数を往復して塗装します。
必要以上に塗料を吹くと出てしまう「肌荒れ」に気を付けながら、最適な仕上がりに向けて慎重に行います。
先に塗装を終えているパーツは休憩中です。
続けて塗ると塗料が垂れてしまうため30分ほど時間を置いてから、2回目の塗装開始。
美しい発色と艶です。
組み付け、デカールを貼り直し、完成しました。
今回は作業の様子を動画にまとめましたので、こちらも併せて是非ご覧ください。
この度はご依頼いただき誠にありがとうございました。
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